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平野貞夫『小沢さんが断ち切れなかったナベツネとのしがらみ』
週刊朝日2007/11/23号

橋本内閣のとき、沖縄問題や北朝鮮の情勢が不安定になり、「自社さ」では政権が持たない、「保保連合」をつくろうという機運が盛り上がりました。このときの裏の仕掛け人が、中曽根康弘元首相とナベツネさんでした。
ただ当時の自民党には、新進党の党首だった小沢さんを排除する動きがありました。ちょうどそのころ、読売と日テレの共同世論調査で、小沢さんが新進党の党首にふさわしくないという結果が出た、という。
ところが、その調査は小沢さんを党首から追い落とすために、自民党と連動したものだという情報が、当時新進党の参院議員だった僕らのグループに入ってきた。
世論を細工して政党に手を突っ込むのはよくない。そう思った私は、宿舎の私の部屋に来た読売新聞の記者に、酔ったふりをして、
「そういうことをやるなら、おれもナベツネさんの過去について情報を出さざるを得ないぞ。よくナベツネさんに言っといてくれ」
と話したんです。
「中曽根と児玉(誉士夫)と渡辺が自民党を悪くしている」
ロッキード事件のころ、僕は前尾繁三郎(元衆院議長)さんから、ここでは言えないような話をさんざん聞かされました。
当然、あちらは(データー操作を)明確に否定し、いったん話は収まった。ところが、そのときの経緯が月刊誌に出たら、私の誤解もあり、ナベツネさんがえらく怒ってね。
「平野を名誉毀損で訴える」
と言いだした。
こちらは望むところだったが、中曽根さんが、
「平野君を訴えてもナベツネにいいことはない。止めてくれ」
と小沢さんに電話してきたというんです。
「私のためにいろいろやってくれているのはわかるが、(保保連合を模索している時期で)中曽根さんの立場も大事だから、読売本社へあいさつに行ってくれ」
僕は小沢さんに言われ、読売本社へ行きました。
そうしたら、ナベツネさんはすごく喜んでね。話をしているうちに仲良くなった。そのときナベツネさんから直接聞いた話では、定期的に中曽根さん、創価学会の池田大作名誉会長と食事をしているということでした。
これはメディアと宗教団体と政治の癒着ではないか、ナベツネさんは日本のデモクラシーを壊す人ではないか、と思ったものです。
今回、大連立を持ちかけたのは小沢さんで、党首会談では民主党に割り当てる閣僚ポストの数まで合意していた。読売新聞ではそう報じていますが、ありえない話だと思う。小沢側が持ちかけたと書くのは、創価学会に対して、今回の連立協議を正当化する意図があるからでしょう。
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